遊んでばかりでなかなか時間を作れず、しばらくお休みをいただいていた連載「たべるエンジニアリング」を再開させていただきます。(理由は冗談のつもりだったのですが、こう書いてみると本当のような気がしてくるから不思議です。)
さて、前回の予告では「怠け者でもできる実践栄養学」を紹介することになっていました。本当にものぐさな人でも食生活を改善できるのでしょうか?
知っていることと出来ることは別
ナントカ知識体系が流行っているIT業界では、知識が体系的に整理され、学ぶことが以前より簡単になっています。
知識を獲得するためのコンテンツは充実しているし、成果物のサンプルもたくさん公開されています。
環境は整っているわけです。では、環境さえ整えれば誰もがエンジニアリングを実践できるのでしょうか?
料理の場合は歴史も長く、計量によって正確なレシピを作ることができます。
良いレシピ通りに作れば、よっぽど失敗しない限りは品質の高い料理が出来上がるはずです。
それを毎食、毎日実践すれば、質の良い食生活を送ることができるでしょう。
そういうわけで、料理雑誌には何ヶ月分かの朝昼晩の献立例が載っていたりするのですが、 その献立を実践できる人はどれだけいるでしょう?
実践した方が良いとわかっていても、私にはできません。(今のところ。)
簡略化して実践しやすく
実践できない理由は人それぞれですが、今回は「自炊はしたいと思っているけど、なかなか実践できない」場合を考えてみたいと思います。
「やる気」はあるけれど「時間」や「体力」がない、と仮定すると、「自炊はしたいけどなかなかできない」人のためのソリューションは、「食材の調達から後片付けまでの全ての工程で、できるだけ手間をかけずに作ることができる料理」です。手間というのは時間や労力のことですので、それらをできるだけ小さくします。
では、料理の手間とは何なのでしょうか?料理のライフサイクルと手間を整理してみましょう。
| 英字表記 | 主な手間 | 簡略化の手法 |
|---|---|---|
| 調達 | 買い物に行くこと |
|
| 下ごしらえ | 洗う、皮をむく、切る、下茹でなど |
|
| 調理 | 加熱に要する時間、火加減のコントロール、調味(味付け) |
|
| 摂食 | 簡略化対象外 | |
| 後片付け |
|
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当たり前なのですが、料理に関わる全てのプロセスで、できる限り簡単な方法を選べば、ずっと実践しやすくなるはずです。
料理の場合、簡略化のための情報は氾濫していますし、調味料や器具、様々なサービスや調理済み食品などツールもたくさん出回っています。
ですので、細かい工夫は専門家にお任せし、ここでは「ものぐさ視点」で考えてみたいと思います。 上記の簡略化手法のほとんどに当てはまるお料理、みなさまは思いついたでしょうか?
いくつか候補がありますが、時期的には『鍋』が一番良さそうです。
中でも、ものぐさな方にオススメなのは料理中に調味しなくて良い『水炊き』。
ですので、『思い切って晩ご飯は毎日水炊きにする。』
これが私のおすすめする具体的な手段です。
後は水炊きのバリエーションを考えます。
先ずは食材×調味料で変化をつけましょう。
また、同じ鍋でも、調理法を変化させることが可能です。
ちょうど先日、ポン酢しょうゆのコマーシャルで、野菜と肉を鍋で蒸して食べる「蒸しゃぶ」が紹介されていました。
これは、鍋とほとんど同じ食材で、調理法を「蒸す」に変えているだけです。
スープや湯豆腐も鍋の一派だと思えたらしめたもの。当分の間は飽きずにいられるかも知れません。

実際私は、数年前にこの方法を実践していました。
それまでは帰宅が遅く、家に帰ったら疲れて寝てしまう生活。いつの間にか爪がとても弱くなり、ちょっとぶつけただけでもすぐ割れるようになってしまったのです。
食生活を見直した後は、また丈夫な爪が生えてきています。
体は食べ物でできているのだなあと実感させられた出来事でした。
食生活改善に対する最も有効な動機づけは、食べ物が自分の身体にどれだけ影響を与えているか、身をもって知ることかもしれません。
ソフトウェアの世界でも、失敗を経験している人の方が、真剣に改善に取り組む価値を知っているのではないでしょうか。
次回は
ようやく実装寄り、つまり調理の話になってきました。次回は最先端の実装技術を探ってみたいと思います。










