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「プロトタイプエンジニアという職種」

プロトタイプエンジニアとは

プロトタイプエンジニアという言葉を最近聞くようになっています。定義というのは特にないと思いますが、いわゆるゼネラリストタイプのエンジニアで、特定分野のエキスパートというより技術を広くカバーでき、まだ存在しない未完成のプロダクトを新たに創りだせるエンジニアです。AppleやASUSなどではプロトタイプエンジニアの採用枠があるとも言われ、製品へのフィードバックを重視しています。

生活スタイルの変化とユーザ体験・モノのインターネット

iPhoneやAndroidなどのスマートフォンが出てきたことによって、私たちの生活スタイルが大きく変化しようとしています。生活スタイルが「どのように変化するか?」というユーザ体験を提供できないと、製品そのものが売れない。そんな時代になっています。
今までの製品企画では「付加価値」という既存の物に対して機能を「付加」するというのが製品開発の常でした。しかし今の時代は、ユーザ体験が付加価値となってきていますので、機能を付加するのではなく、むしろユーザ体験のために、余計な付加を削ることも重要になっています。
PCのGUIだけでなく、iPadやSurfaceといった新機軸の製品やタブレットPC、モバイル端末、それらを前提としたお年寄りや子供にもやさしいタッチインターフェース、さらにはKinectのような新しい身体動作に対応したインターフェースも登場しています。
また一方で、モノが人を介さずにインターネットに接続するIoT(Internet of Things)やモノとモノが通信するM2M(Machine to Machine)といった製品開発も今後多くなると思います。これらはセンサーデータを集めて可視化したりできます。最近では震災後の放射線レベルを測定するため、センサー+イーサネットのデバイスを配置し、定期的にデータを収集し、可視化するなどが行われています。
http://www.slideshare.net/ImaokaMicihihiro/imaocande-lt
そして、現在は、ユーザ体験にはハードウェアだけではなく、TwitterやFacebookといったソーシャルネットワークとの連携も重要な要素として含まれます。

なぜプロトタイプエンジニアなのか?

ユーザ体験はスペックで作れるものではありません。プロトタイプを作り、ユーザに使ってもらい改良する、といったサイクルが必要になってきます。ここで重要なのがプロトタイプエンジニアということになります。プロトタイプエンジニアは「今あるものを組み合わせて」体験性のチェックや製品妥当性を確認するのが主な仕事になります。

プロトタイプエンジニアへの道

体験性をプロトタイピングするには、現時点で下記の技術要素を持ちあわせているといいでしょう。

  • ハードウェアの扱い(簡単なはんだ付け程度)
  • スマートフォンアプリやPCソフトなどの開発スキル
  • クラウドのサービス扱えるスキル(AmazonEC2, AppEngone, Heroku...)
  • ソーシャルネットなどを理解して使いこなし、新しもの好きであること

組込み系でミドルウェアをやっている人が、クラウドに手を出すとか、サーバサイドが得意な人がハードウェアを触ってみるとか、そんな感じで幅を広げていくことになると思います。もちろん一人で全てこなせるのに越したことはありませんが、2〜3人でそれぞれの得意分野を担当しつつ取り組むという手法もあります。また、新しもの好きで色々な物や事に手を出す興味を持っていることも重要な要素となるでしょう。

概念図

プロトタイピングの道具

さてそれでは実際にプロトタイプ作成する場合、今だとこんな感じの組み合わせで色々できるんじゃないか?という例を示してみます。

これ以外にも組み合わせ可能なものはたくさんあると思います。さてどこから手を付けるのがいいのかと言うと・・・まずはハードウェアを触ってみるのがいいと思います。Arduinoは最近流行っていますし、書籍も多く出ているので入門として手を出してみる価値が十分にあります。
http://www.oreilly.co.jp/books/9784873113982/

写真2

Makeという場

今回は具体的な開発には踏み込んで書きませんでしたが、どういった物が創られているのか見てみたい!という方は多いと思います。Make: Tokyo Meeting(以下MTM)というのをご存知でしょうか?MTMは原則年2回(昨年は震災の影響で1回)行われるギークな集まりです。年々来場者も増え注目されています。
http://www.oreilly.co.jp/mtm/
このMTMにはギークなプロトタイプエンジニアが多数出展しており、来場する大人から子供まで、目を輝かせて変(?)な体験をしています。興味のある方は行ってみるといいでしょう。(というかメーカ社員は行くべきだと思います)

写真1

最後に

ざっとプロトタイプエンジニアについて書いてみましたが、いかがでしょうか?おそらく現在の業務では触らない範囲が含まれていて、業務ではできない。そういう方も多いと思います。しかしハードウェアが簡単に扱えるようになり、Android端末がADKという武器を持った結果、ハードルが下がっています。未来を創って提案してみたいという方は、プロトタイプエンジニアという職種を意識してみてください。


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